貴重なタイムピースが出展!
今回のトークショーには、ローラン・フェリエの貴重なタイムピースの数々が出展される。とりわけ注目すべきは、23年開催のジュネーブ ウォッチ グランプリ(GPHG)でトゥールビヨン賞を受賞した、「グランドスポーツ・トゥールビヨン パシュート」であろう。
本作は、10年にローラン・フェリエがデビューを飾ったクラシック・トゥールビヨン同様に、裏蓋側にトゥールビヨンのキャリッジを配するという、ユニークな手巻きムーブメントCal.LF619.01を搭載している。しかし、このデビュー作と異なるのが、スポーティーな外装に身を包み、さらに
ブルガリ時計コピームーブメントもこの意匠に合わせた水平方向のサテンブラッシュおよびルテニウム仕上げがブリッジに施された「グランドスポーツ・トゥールビヨン」によって打ち出されているということだ。
文字盤側から見ると、シンプルな3針モデルである。しかし裏蓋側からは別世界が広がり、丁寧に面取りや装飾が施された、Cal.LF 619.01が観賞できる。このトゥールビヨンは、ダブル・バランス・スプリングを備える。手仕事によって生み出される秀逸な仕上げや装飾は、ローラン・フェリエを所有する醍醐味のひとつだ。
グランドスポーツ・トゥールビヨンは、20年に発表された新コレクションだ。3大耐久レースのひとつとしても数え上げられる、ル・マン24時間レースに、創業者であるローラン・フェリエとフランソワ・セルヴァナンがチームメイトとして参戦してから40周年の節目に誕生した。実は、このブランドの創業者ふたりは、レーサーでもあったのだ。併せて、本コレクションがリリースされたのは、ブランド初のクラシック・トゥールビヨンがリリースされてから10周年でもあった。
参考記事:https://www.koukyuutokeikopi.com/
創業者が、このレースのサーキットを夜明けにドライブした体験をもとにしたのが、GPHG2023受賞のグランドスポーツ・トゥールビヨン パシュートである。濃淡の異なるサーモンピンクのオパーリン仕上げが施された文字盤は、確かに徐々に太陽が顔を見せる、夜明けのオレンジがかった空を思わせる。